パ・リーグ、韓国SOOPとの契約を正式発表。
パ・リーグ6球団の放映権(インターネット配信および海外向け)をまとめて販売しているPLM(パシフィックリーグ・マーケティング)ですが、韓国のライブ配信プラットフォーム「SOOP」と契約を結んだことを発表しました。
すでに今シーズン開始から配信しているので周知の事実ではあるのですが、PLM社から正式にプレスリリースが出たので改めて取り上げる次第です。韓国でパ・リーグの試合が中継されるのは10年ぶりとのことです。
プレスリリースでは、海外の44か国・地域でパ・リーグの試合が中継されると記載されています。その内訳は以下の通りで、最後の中南米だけで40か国を稼いでいます。
- 韓国: SOOP
- 台湾: DAZN
- 北米(アメリカ・カナダ): FTF
- 中南米・カリブ(40か国): One Baseball Network
台湾では2022年にEleven Sportsと5年契約が結ばれていますが、その後DAZNがElevenを買収したため、現在はDAZNで配信されています。台湾のDAZNでは巨人と横浜DeNAの主催ゲームも配信しており、NPB12球団中8球団をカバーしています。
アメリカのFTFは、いわゆるFASTと呼ばれる広告付き無料チャンネルを提供している会社です。実はここもEleven Sportsが運営していました。FTFとは"For the Fans"の略であり、旧Eleven Sportsのキャッチフレーズでもあった言葉です。
日本のEleven SportsはDAZNによる買収後に独立。名前を「イージースポーツ」に改めていますが、FTFは改名していません。FTFはEleven Sportsの商標のはずで、現在はDAZNが引き継いでいますから、DAZNの傘下になっているのかな・・・とも想像できますが、確証は得られていません。
One Baseball Networkは昨年5月に契約が発表され、その際はいったん単年契約という話だったのですが、今年も延長されたことになります。
PLM社の売上は年間60億円程度とされています。そこには、DAZN・ソフトバンク・楽天の3社と結んでいるインターネット配信権の収入と、自ら運営する「パ・リーグTV」の収入などが含まれます。海外向けがその程度の割合を占めるのかは公開されていませんが、数億円程度とれていたら万々歳といったところでしょうか。
NPBの放映権全体の金額は分かっていません。各球団が決算の内訳を公表していないからです。毎度おなじみ、桜美林大・小林至教授によると「推定300億円」程度の規模だとのことですが、他のメディアでは500億円としているところもありバラバラです。また、球団によって格差があることは容易に想像できます。
どちらにしろ、海外向けのシェアはまだまだ少ないのは言うまでもありません。今後海外への販売を推進していくには、PLMだけでなくセ・リーグ側の協力も欠かせないでしょう。
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