UFCがParamount+と大型契約。7年77億ドル。
UFCは、今年末でアメリカ国内の放映権契約が切れるESPNに替わり、Paramountと新たな契約を結んだと発表しました。7年契約で総額77億ドルと公表されています。1年あたり11億ドルとなる計算ですが、均等にではなく、年を経るごとに金額が増えるよう配分されるとのことです。
大会はParamountのストリーミングサービスである「Paramount+」で配信され、一部の大会は系列の地上波であるCBSでも放送されるとのこと。Paramount+はPPVを廃止し、従来の「ナンバーシリーズ」も通常料金で視聴できるとしています。
Paramountも買収・合併が盛んで複雑な状態の会社ですが、かつてはベラトールの親会社だったこともあります(その後PFLに売却)。ひさびさにMMAの中継、しかも一番の大物とタッグを組んで参入することになりました。
ESPNの放映権料は年間3億ドルで、そこにPPV売上の一部を加えると4.5億ドル程度と推定されます。UFCは今回の交渉で年間10億ドル以上を目標としており、見事に達成しました。
ESPNはつい先日、UFCと同じTKOホールディングス傘下のWWEとの放映権契約を発表。来年からPLE(プレミアムライブイベント)を放送しますが、UFCの継続はなりませんでした。
今回の発表はアメリカ国内での放映権ですが、プレスリリースの中には「パラマウントは今後、アメリカ国外でのUFC放送権の獲得を検討する意向だ」という一文が記されています。日本では現在U-NEXTがUFCを配信していますが、今後Paramount+に取って代わる可能性はあるのでしょうか。
今後3年以内に各国での放映権契約は更新を迎える予定であり、その際Paramountには30日間の独占交渉期間が与えられるとのことです。U-NEXTの契約は2023年4月から始まっており「複数年」と発表されています。
複数年という場合、2年ということはあまりないので、おそらく3年以上はあると思われますが、早くて2026年4月にはParamount+に切り替わっている可能性が出てきます。
ただし、日本におけるParamount+は他のサービスにコンテンツを供給する形で進出しており、自前のサービスではありません。まだまだコンテンツの数も限られており、本格的な進出とはなっていません。
また、それ以前からU-NEXTとライセンス契約を結んでいるため、ParamountのコンテンツはU-NEXTでも配信されています。2023年12月、両社は「複数年」の契約延長を発表しています。この関係から考えると、引き続きU-NEXTにとどまるほうが得策のようにも見えますが・・・どうでしょうか。
TKOホールディングスはUFC・WWEに続いてボクシング部門を立ち上げ、新会社「ズッファ・ボクシング」を設立していますが、こちらの放映権についてもParamountが名乗りをあげていると報じられています。先日、ESPNとトップランクの契約が切れたばかりということもあり、ボクシング関連でも近々大きな動きがみられそうです。
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