MLB、ESPNの後釜そろそろ決定か。Appleは撤退も?
ESPNが今年限りで契約を解除することとなったMLBの放映権について、MLBのマンフレッドコミッショナーは「今後数週間以内に解決したい」との見通しを示しました。近いうちに、後釜となる来年以降の契約が発表されるものと思われます。
ESPNが現在保有している権利は以下の通りで、放映権料は年間5.5億ドルです。後釜の候補としてはNBC(Peacock)、FOX、Appleといった名前があがっており、最近ではNetflixがホームランダービーの権利に関心を示しているとも報じられています。
- 日曜夜の試合 (Sunday Night Baseball) →NBCが候補?
- ホームランダービー (オールスター前日に開催) →Netflixが候補?
- ワイルドカードプレーオフ →Appleが候補?
Yahoo Sportsに所属するKendall Baker記者が、自らのXアカウントにて興味深い情報を示しています。Sunday Night BaseballはNBC、ホームランダービーはNetflixが下馬評通り獲得する見通しですが、ワイルドカードプレーオフについてはAppleではなく、こちらもNBCになるというものです。
- 日曜夜の試合 (Sunday Night Baseball) →NBCが獲得?(2億ドルとの報道も)
- ホームランダービー (オールスター前日に開催) →Netflixが獲得?(3,500万ドルとの報道も)
- ワイルドカードプレーオフ →NBCが獲得?
さらにこの情報には続きがあり、Appleは現在保有している「Friday Night Baseball」の権利を手放し、こちらもNBCに譲渡するというのです。つまり、NBCは金曜と日曜のナイトゲームの権利を獲得する一方で、AppleはMLBから撤退することになります。
Appleは2022年に7年契約を結んでいます。もちろん、こちらもESPNと同様にオプトアウト条項が付けられていると解釈することはできるのですが、事実であれば驚きの決定です。
Appleは現在、2026年以降のF1の放映権に興味を示していると言われていますが、一方で2023年から10年契約を結んでいるMLSについてはあまりいい話が出ていません。MLBを手放すとなれば、Appleがスポーツへのスタンスを大きく転換する可能性が出てきます。
ESPNについてはMLBから撤退するわけではなく、MLBのストリーミング「MLB.TV」のライセンスを獲得するという話が以前から出ていますが、こちらについてはさらに発展し、MLB.TVの運営会社自体を買収する可能性も浮上してきました。そうなると、先日発表された「NFL Media」の資産買収に続く大きな動きとなります。
また、Bally Sports(現FanDuel Sports Network)の破綻処理にともない、MLBの直轄となっている5球団のローカル放映権についてもMLB.TVに付随してきます。これらの権利については、新たに始まったESPN独自のストリーミングでも提供される可能性があります。
いずれにせよ、今度発表される新しい契約はすべて2028年までの暫定的なものです。MLBにとっては、ESPNの5.5億ドルの穴をある程度埋めたうえで、2029年以降の新契約に向けた新たな枠組みの構築につながるかがポイントとなります。
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