【速報】Netflix、WBC獲得へ。全試合独占か?

【追記 8/26 8時】

本記事とすれ違いになってしまいましたが、今朝7時すぎにNetflixとWBC公式から正式なプレスリリースが出ました。全試合独占が確定しています。今後出てくる情報を精査したうえで、改めて記事を執筆する予定です。

https://about.netflix.com/ja/news/world-baseball-classic-inc-and-netflix-exclusive-partnership


昨日(8/24)21時ごろ、共同通信が「独自」として報じたところによると、Netflixが来年開催されるWBCの放映権を獲得する見通しだとのことです。記事でははっきりとは書かれていませんが、これは日本国内における権利を指します。


前回2023年大会は地上波(TBS・テレビ朝日)とインターネット(Amazon)での放送・配信となりましたが、記事によれば「今回も同じ方式が継続されるかどうかは分からない」との指摘があると書かれており、Netflix独占になる可能性をちらつかせています。

本日(8/26)午前2時には、スポニチがさらに踏み込んだ記事を出しています。スポニチによると、Netflixが日本戦以外も含めた全試合を独占配信し、「地上波では見られない見通し」であるとしています。早ければ本日中にも正式発表されるとのことで、発表されましたら改めて詳しくお伝えする予定です。

NetflixがWBCの放映権に関心を持っていることは、8月8日にジャーナリストのJohn Ourand氏が報じたものが最初と思われます。当ブログはこの時期夏休みを頂いていたため、少し遅れて8月15日付の記事にて紹介しました。結構具体化するのが早かったですね。

Ourand氏は電通とNetflixが交渉していると記しており、MLBと同様、WBCの放映権も日本向けについては電通が代理店として動いているものとみられます。最近では他の競技で電通が外れるケースも出てきていますが、本件についてはいまのところそのような話は聞きません。


また、電通は侍ジャパンのマーケティング活動も取り仕切っており、「SAMURAI JAPAN」の商標の保有者でもあります。電通は侍ジャパンのスポンサーに対して露出を保証する必要があり、地上波が消えるとなれば、露出がだいぶ減る恐れがあります。普通に考えれば、何らかの形で地上波は残したいと考えるはずで、それを押し切るとなると相当な金額が動いているものと想像せざるを得ません。


【追記】

商標の出願者は電通ですが、現在の権利者はNPB(日本野球機構)となっているため、この箇所について訂正いたします。

NetflixならCMが入らないかと言うと、そういうことはありません。昨年配信されたNFLのクリスマスゲームでは、広告枠が完売したとNetflixが発表しています。地上波でなくと、Netflixのスケールであれば充分な露出が見込まれ、むしろテレビCMよりもきめ細かい制御や効果測定ができるとして、電通の首を縦に振らせたのかもしれません。


なお、Netflix自体にスポーツ中継を制作するノウハウはまだなく、NFLの試合もCBSに制作を委託していました。WBCの中継についてはMLB主導で国際映像が制作されるものと推定されますが、日本のテレビ局が参加する可能性はまだ残されています。

前回大会ではAmazonが、大会の前に開催される侍ジャパンの強化試合を一部独占配信しました(本大会は非独占)。共同通信の報道の時点では正直半信半疑で、今回も同様の枠組みか、あっても本戦の一部が独占になる程度かな・・・と思っていました。もし全試合独占が実現すれば、日本のスポーツ界、そして電通においても歴史の転換点となります。

侍ジャパン以外の試合についてはJ SPORTSが放映権を持っていましたが、Netflixが全試合を獲得するとなれば、必然的にこちらも消えることになります。Netflixはグローバル指向な企業ですから、全試合に関心を示すのは充分にわかるのですが、そうなると気になってくるのはこれが日本だけでの話なのかということです。ここからは完全なる推測ですが、グローバルでの権利獲得に動くかもしれません。

Netflixはアメリカでも、ESPNが今年限りで契約を解除するMLBの放映権について一部を引き継ぐのではないかと報じられています。Netflixがアメリカ国内でもWBCの権利を狙っているという報道はいまのところありませんが、MLBとの交渉の中でテーブルに載せられる可能性はないとも言い切れません。前回大会はFOX Sportsが放映権を獲得しましたが、次回についてはまだ発表されていません。


そして、この話は2029年以降のMLBの放映権の話へとつながっていきます。アメリカ国内の主要な契約も、そして電通との契約も2028年で切れるため、2029年からは国内・海外の垣根を取り払ったパッケージが組織されることが予想されています。Netflixがそこまで先を見据えているのであれば、電通も2029年以降もMLBとの関係を続けたいでしょうから、いまのうちに共闘しておくほうが得だと考えるかもしれませんね。

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