米投資会社CEOが$5億詐欺。サッカー&バスケ界混乱
アメリカの投資会社・777 Partnersの創業者でCEOのジョシュ・ワンダー氏(Josh Wander)が詐欺罪で起訴されました。不正な手段で資金を集めた容疑で、被害総額は5億ドルに達しています。
777 Partnersはスポーツ界でも複数のサッカークラブに投資しており、いわゆるMCO(マルチクラブオーナーシップ)を手掛けていましたが、これも自らの事業を飾るための単なる手段だったのでしょうか。実際のところは自転車操業だったわけです。
先日お伝えした、イギリスのバスケットボール界の混乱に関しても777 Partnersが遠因となっています。777はイギリスのトップリーグだったBBL(British Basketball League)の運営会社、および強豪クラブであるロンドン・ライオンズを買収していますが、経営難に陥ったことでBBLは崩壊しています。
777が出資したサッカークラブは以下の通りです。名前を聞いたことがあるクラブが多いですね。2023年にはプレミアリーグ・エヴァートンの買収に合意していましたが、その後撤回されています。
- セビージャ(スペイン)
- 2018年株式約7.5%を取得。現在は差し押さえ状態
- ジェノア(イタリア)
- 2021年買収。現在は大半の株式を売却
- スタンダール・リエージュ(ベルギー)
- 2022年買収。現在は売却済み
- レッドスターFC(フランス)
- 2022年買収。売却先未定
- メルボルン・ビクトリー(オーストラリア)
- 2022年株式約20%を取得。現在は売却済み
- ヴァスコ・ダ・ガマ(ブラジル)
- 2022年過半数の株式取得。売却先未定
- ヘルタ・ベルリン(ドイツ)
- 2023年過半数の株式取得。売却先未定
その他にも、女子サッカーの放映権を取り合っていた「Ata football」という会社も777が出資していました。この会社は後にDAZNによって買収されましたが、その金額は二束三文だったそうで、こちらもビジネスとしては軌道に乗りませんでした。
その後、女子サッカーの放映権も徐々に高くなっていますが、その途端にDAZNは女子欧州CLなどの放映権を続々と失っています。時代の先を行きすぎたのかもしれません。
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