【反省会③】3年前のW杯予想を振り返る

さらに反省会は続きます。この記事では、いまから3年前にあたる2022年12月23日に掲載した「どこよりも早い?2026 FIFAワールドカップ放映権展望」という記事について反省します。


この記事では、考えられるシナリオとして以下の4つをあげました。先に正解を書いておくと、ネットではDAZNが全試合を配信し、テレビではNHK・日本テレビ・フジテレビで放送されます。


  • テレビ朝日+ABEMA
  • 未知なるネット配信業者
  • 外資系企業
  • 電通以外の代理店

テレビ朝日+ABEMA

2022カタール大会の枠組みが維持されるというシナリオですが、当初からABEMAの獲得はいわゆる「ウマ娘マネー」だと言われており、二発目はなさそうな感はありました。当時ABEMAの事業は赤字でしたが、もしワールドカップ配信によって黒字転換を果たすことができれば、ブーストはもう必要がないわけです。


そして、黒字転換は無事果たされました。まぁ、競輪の「WINTICKET」の貢献が大きいという部分はあるものの、立派な実績です。そして「ウマ娘」も定着しています。


ただ、テレ朝が今回入らなかったというのは残念です。海外スポーツの縮小が続いていること、そしてレギュラー番組の視聴率が安定しており、勝負をかける必要がない(むしろ特番を入れるのがこわい)という要素があり仕方ないのですが、日本代表といえばテレ朝、というイメージは崩れました。

未知なるネット配信業者

当時は無名、もしくは始まってもないサービスが知名度アップのために獲得するというシナリオです。例として、シント=トロイデンの親会社でもあるDMMの「DMM TV」をあげました。


DMM TVは結局スポーツコンテンツに参入していませんが、DAZNと提携してセット割引のサービスを提供しています。そのDAZNがワールドカップを獲得したわけですから、予想とは違う方向で的中してしまった感じです。

外資系企業

プレミアリーグの権利をDAZNから奪取したSPOTV NOWの例にならい、外資のストリーミングサービスが参入してくるというシナリオです。当時はNetflixがスポーツに興味を持つとはあまり考えられませんでしたね。ワールドカップではありませんが、WBCの放映権を獲得するという衝撃的な展開になっています。


当時の記事では、U-NEXTに外資が入るのではという予想もしてました。これはHBO Maxとすでに提携していることを念頭に置いたものですが、そのHBO Maxを抱えるWBDがこれまたNetflixに買収されるという、頭の理解が追いつかないシナリオが進行しています。

電通以外の代理店

電通が代理店を外れるという報道をふまえ、他の代理店が参入してくるというシナリオですが、念頭においていたのは東南アジアでFIFAの代理店を務めていたinfrontなどの外資でした。それが博報堂だというんですから驚きです。国際的なスポーツイベントにおいて博報堂は経験が浅く、いきなりワールドカップでよいのかと心配になりました。


そしたら、FIFAと博報堂との独占交渉期間が切れ、また電通に戻ってきたというのですから二度びっくりです。なんだかんだで電通、というのが現実です。

まとめ

DAZNが獲得、代理店も結局は電通だったということで、予想としては完全にハズレだったと言わざるを得ません。完敗です。


ただ、予想した4つのシナリオの中には、ワールドカップ以外のところで実現したことがいくつかありました。全体のトレンドはつかめていたことに満足したいと思います。ただ、その流れがワールドカップのほうには向かいませんでした。

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