米FOX「飲水タイム」で400億円ゲット?
今回のFIFAワールドカップで導入されたハイドレーションブレイク(飲水タイム)。建前では暑さ対策となっていますが、3分間という長めの時間に設定されたのは、CMを入れるためであることは明白です。NFLやNBAなどはクォーター制になっており、事実上これらアメリカンスポーツに追随するものとなっています。
アメリカでワールドカップの放映権を持つFOXも、当然ながらこのCM枠を積極的に販売しています。30秒のCM枠が約20万ドル(約3,200万円)、アメリカ代表戦ではさらに跳ね上がり約75万ドル(約1.2億円)で取引されているという報道も。
アメリカの初戦となったパラグアイ戦は、FOX単独でも平均1,600万人の視聴者を記録しています。視聴者が1億人に達するスーパーボウルと比較すれば1/6程度なんですが、スーパーボウルのCM枠は30秒で800万ドル程度とされています。
もちろんスーパーボウルでCMを流すことはスポンサーにとってもステータスなので、単純に比較することはできませんが、1/6なら130万ドル程度のポテンシャルがあると言うこともできます。
FIFAの規定では、CMを流せるのはブレイク開始から20秒後に始まり、再開の30秒前までだとのこと。つまり、最大2分10秒の枠が設定可能であり、30秒のCMであれば4本流すことができます。
前後半のブレイクで計8本、それに全104試合を掛け算すると、最大で832本のCM枠が存在することになり、もしFOXが完売することができれば、売上は2.5億ドル(約400億円)以上に達するという試算です。
もちろんCM枠はそれだけではありませんので、4.85億ドルと推定されている放映権料をかなりカバーすることはできそうですし、黒字化もかなり現実的です。これまで存在しなかった枠を生み出したという点において、ハイドレーションブレイクは「発明」でした。
開幕戦のメキシコvs.南アフリカ戦では、後半のブレイクでFOXが流したCMが試合再開に間に合わなかったという話も。画面が戻った時にはブレイク終了から10秒が経過していました。
野球など他のスポーツにおいても、プレー中にCMが流れることは大きな問題になるのですが、FIFAはFOXに対してとくに制裁を科すことはないとのこと。まぁ、これも力関係ですかね。
完全に画面が切り替わるCMだけでなく、画面を分割して試合とCMを同時に見せる方法も認められています。日本のDAZNも左右に2分割する「2ボックスフォーマット」と呼ばれる手法が採用されていました。
DAZNがいろいろとやらかしている中で、ちょっとしたことでも批判が飛び交う空気になってしまっているのですが、これに関してはFIFAが認めている手法であることは述べておいたほうがよいでしょう。そのうえで、この手法自体の是非を論じるべきかと思います。
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