豪Aリーグのクラブが破綻。放映権料も苦戦か
オーストラリア・Aリーグは、ウエスタン・ユナイテッドFCとの参加契約を解除し、リーグから除外すると発表しています。
昨年8月にクラブが破産宣告を受けたことでライセンスが停止され、2025-26シーズンのリーグは不参加となっていました。今年5月には再度のライセンス申請が却下され、7月には裁判所から清算命令が出たことで万事休すとなりました。
Aリーグには昇降格制度がありません。そもそもプロクラブの数が少なく、ライセンス申請に基づいて新規加盟を決めていますが、2004年創設当初の8クラブから、加盟と撤退を繰り返して現在は12クラブとなっています(うち2クラブはニュージーランド)。JリーグやMLSと比較しても、成長速度は緩やかです。
2022年にはプレーオフの開催地をめぐって観客が乱入する騒ぎが起きています。AリーグはCBS(Paramount+)と放映権契約を結んでいましたが、その契約には加入者が想定を下回った場合、放映権料を減額できる条項があったとのこと。そして、実際に減額されてしまい、苦肉の策としてプレーオフを導入したのです。かつてのJリーグと似ています。
このニュースを改めて確認したのですが、観客席からモノを投げ込まれて負傷してしまったゴールキーパーとは、現在J2・大宮アルディージャに所属するトム・グローバー選手でした。そんな過去があったとは。
2024年にはAリーグの運営組織でリストラが実施されています。この甲斐あってか、現在はかろうじて黒字になっているそうですが、財政基盤が弱っていることは確かです。
CBSとの放映権契約は、5年総額2億豪ドル(1年あたり4,000万豪ドル)とされていますが、実際に支払われたのは多くても2,500万豪ドルにとどまっています。また、各クラブへの分配金も、当初の200万豪ドルから50万豪ドル程度にまで減ってしまったそうです。
そんな契約も昨シーズンで終了し、2026-27シーズンは新たなサイクルに入ります。Aリーグは入札を実施しましたが、ふたを開けてみればCBSが再度獲得するという結果になりました。要するに、他社が興味を示さなかったわけです。
新たな契約は3年間で、金額は公表されていませんが、少なくとも従来の年間4,000万ドルをキープできたとは思えません。相当な減額がなされた可能性があります。
例えばDAZNが買収したFoxtelあたりは関心を示してもおかしくなさそうですが、Foxtelはオーストラリアンフットボール(AFL)やラグビーリーグ(NRL)の権利を押さえており、サッカーまで手が回りません。逆にCBSは、サッカー・オーストラリア代表の権利を持っているので、Aリーグをあわせて持つ意味がありました。
オーストラリアでは代表(男女とも)の人気が高い反面、国内リーグであるAリーグの評価は上がらないのが現実です。先日のFIFAワールドカップでは、日本とともに決勝トーナメント進出を果たしましたが、なかなかお寒い状況です。
ただ、悪い材料ばかりというわけではありません。実質的な下部リーグに所属しているサウス・メルボルンFCがAリーグ参入をめざすと表明しています。ウエスタン・ユナイテッドFCとは、かつてAリーグ参加を争って敗れたという因縁があります。悲願達成なるでしょうか。
ちなみにホームのレイクサイド・スタジアムは、F1オーストラリアGPが開催されるアルバート・パークにあります。空撮映像ではターン5の内側にその姿を確認することができます。
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