セリエA、放映権一本化の可能性も視聴者の負担は減らず?
イタリア国内で放映権が分裂しているセリエAの動向についてはたびたびお伝えしてますが、9/20からDAZNがSkyにチャンネル提供を始めたことにより、いちおうひとつのプラットフォームで全試合を視聴できる環境は整いました。
そして、早くも次回の更新をめぐる動きが出てきておりまして、スペインに本拠を構えるMediapro社が2021-22シーズンからの放映権獲得に名乗りをあげているとのこと。3年契約で年間11.5億ユーロという具体的な数字も飛び交っています。
また、交渉期限が10/7に設定されているとのことで、近いうちに新たなニュースが出てくるかもしれません。(※以下の記事では9/30となっていますがその後延長)
Mediaproは専門チャンネルでの放送を計画しているとのことで、これが実現すれば再度イタリア国内の放映権は統一されることになるのですが、問題は視聴者にとって得になるかということです。独占によってかえって高くつく、という話はよくありますから。
Mediaproの専門チャンネルは月30ユーロ程度の設定になる見込みとのこと。現在のコストを調べると、Skyでサッカーが見られるパッケージ「Sky Caltio」が含まれるセットについては少なくとも月29.9ユーロが必要のようです。
ただし1年縛りで2年目からは43.2ユーロに値上げされるとのこと。サッカー以外にもいろんなチャンネルがつくとは言え、なかなか厳しいものがあります。
そこにDAZNの月9.99ユーロが上乗せされるわけですから、イタリアの皆さんもなかなか大変ですね…
そう考えるとMediaproが画策しているという月30ユーロの設定は一見お得なようにも見えますが、セリエA以外のコンテンツをどれだけ放送するかは分かりません。CLなど他の試合も見たければ、かえって割高になる可能性も拭えません。
放映権料が値上がりすれば、それを負担するのは当然視聴者です。海外に市場が広がれば国内のファンの負担は減りますが、それがうまくいかないと苦しくなりますね。
セリエAの海外向け放映権については談合があったり、それに対してクラブ側が訴訟を起こしたりといろいろあるようなので、こちらは次回にお届けします。
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