米スポーツ界の損失は1兆円超え?&ディズニー決算

なんとも桁違いな数字です。ESPNから調査依頼を受けた大学の試算によると、アメリカのスポーツ業界が被る損失は少なくとも120億ドルになるだろうとのこと。日本円だと約1.3兆円。その裏では多くの人が解雇されたり、賃金をカットされたりしています。

いわゆる4大スポーツのうちNFLだけはシーズンオフのため、この試算には入っていません。ドラフト会議もリモートで開催され、ダメージは最小限に抑えています。現時点では来シーズンも予定通りの日程で開催する方向で対戦カードも発表済みですが、無観客など柔軟な対応をとる姿勢も示しています。

カレッジスポーツの損害が大きいのもアメリカならではです。バスケのマーチマッドネスことNCAAトーナメントは中止されました。あくまで教育が第一ですから、プロよりも慎重に運営せざるを得ません。こちらも影響は長引きそうですし、大学の経営をも圧迫することとなります。
さて、この調査はESPNが公表したものですが、スポーツ専門局であるESPN自体も当然苦しい立場にあるはずです。とはいっても親会社は天下のディズニー。グループ全体だといったいどんな影響があるのでしょうか。

今年1-3月期の決算は前四半期から14億ドルの減益。テーマパーク事業と映画事業が大きな打撃を受けています。年間の業績予想は白紙となり、配当も見送りました。
当ブログ的にはOTTサービスの登録者数が気になるところですが、3/28の時点でDisney+は3,350万件。その後も順調に増加しており、現在は5,000万件を突破したとのこと。また、6月に日本でもローンチ予定と発表されています。

そして肝心のESPN+ですが790万件。昨年末の時点で660万件、1月末で760万件と公表されているので伸びは鈍化しています。Disney+、Huluとのセット契約者が多いため、月あたりの単価は$4.24。昨年末時点の$4.44からさらに低下しています。

本格的なコロナの影響が現れるのはこれからなのでしょう。セット契約に助けられているとはいえ純減に陥る可能性もあります。やはりスポーツだけでなく幅広いポートフォリオを持っておくことは大事ですね…スポーツ専門のサービスはほんと辛そうです。
※前四半期決算を取り上げた記事はこちら。あわせてご参照ください。

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