DAZN「FOOTBALL FREAKS」が突如終了。

DAZNのサッカー情報番組「FOOTBALL FREAKS」が、先日配信された#112をもって突如終了しました。最終回の内容を見ても、またその後出演者が発信しているコメントを見ても、急遽決定したことのようです。


本当に突然打ち切りが決定したのであれば、最終回自体が作られなかったはずであり、そのあたりちぐはぐ感が否めません。簡単なあいさつだけで済ませるのではなく、長尺でしっかりとしたコンテンツをもって最後が締めくくられたのは、スタッフの意地を感じさせます。上層部と現場とのあいだに距離があるようにも思われます。

当初プレミアリーグの情報番組としてスタートし、その後ラ・リーガとセリエAにも拡大されましたが、今年2月には規模が縮小されていました。シーズンが区切りではなく、年の終わりが区切りとなっているのは、DAZNの会計年度と関係があるものと考えられます。


つまり、来年度の予算編成において何かしらの理由で必要がないコンテンツだと判断されたことが考えられます。いくら人気コンテンツでも、それ以上にコストが上回っていれば見直しの対象となるのは仕方ないでしょう。YouTubeで無料で配信しているコンテンツなだけに、いくら好評でも会員数の増加に寄与しなければいつかは切られる運命にあります。


しかし、それでも事前に決まっていたのではなく、このバタバタぶりを見せつけられると、やはりDAZNの上層部において何かしらの方針転換があったのではないか・・・という仮説が浮かんできます。

正直、FOOTBALL FREAKSは何度かやめるチャンスがあったとも言えます。ひとつはプレミアリーグの放映権を失ったとき。そして、もうひとつは出演者である小澤氏・桑原氏がU-NEXTとラ・リーガの専属契約を結んだときです。


もうひとつの仮説として、U-NEXT側がこの二人を出し続けることに難色を示していたのでは・・・と考えることもできますが、真相はよく分かりません。ただ、今後この二人がU-NEXTでラ・リーガのダイジェスト番組を手がけるといった展開は考えられるとろです。

もうひとつ気にすべき材料をあげておくと、来シーズン以降のセリエAの放映権が確定していません。イタリア国内ではDAZNとSkyの継続が決まっていますが、日本での入札は今後実施されます。


セリエAの放映権は1社に独占させないポリシーがあるとされており、当初DAZNが1社で保有していたところにSPOTV NOWが割り込む形となりました。しかし、次回の入札では代理店のinfrontと契約を解除し、セリエAが自ら実施することとなっています。このポリシーが変更され、1社独占が復活するとなれば、競争は激化します。

来年のDAZNで何が起こるかという話をすると、すでに海外では導入されている「FAST」と「フリーミアム」の上陸というのが有力視されます。年明けの早い段階で実装されることも考えられます。


FAST(Free Ad-supported Streaming TV)は民放テレビのように番組表が存在し、広告収入によって無料で配信されるチャンネルのことで、日本ではABEMAなどがあげられます。フリーミアムはいわゆる無料会員のことであり、こちらは番組表は存在しません。


ただ、これらを導入するとした場合、FOOTBALL FREAKSは有力コンテンツになり得たはずであり、ここでやめてしまうのは解せません。無料で見せるコンテンツと、有料で見せるコンテンツの線引きをどのように考えているのかが今後問われてきます。

【お知らせ】現在コメント機能が使えない状態です。感想・意見・誤情報のツッコミ等ございましたら、筆者のX(旧Twitter)までお願い致します。 @flower_highway

0コメント

  • 1000 / 1000