ブンデス次期放映権問題、DAZNが提訴へ。

ブンデスリーガの次期放映権の入札が中断している問題について、DAZNはブンデスリーガを運営するDFLを提訴すると表明しました。

前回も説明した通り、この問題は7個に分かれているパッケージのうち、もっとも試合数が多い「パッケージB」の入札をめぐるものです。1回目の入札では、トップの入札額が2番目よりも20%以上上回った場合、その時点で落札が決まると定められていますが、DAZNはその条件を満たす金額を提示したにも関わらず、DFL側はDAZNに24時間以内に銀行保証を要求。それが間に合わず、他社(おそらくSky)が落札者になったとされています。


新たな情報としては、DAZNの入札額は4年総額で16億ユーロ(年間4億ユーロ)だったとのこと。対するSkyは総額13億ユーロだったとも報じられており、これが正しければ確かに20%以上上回っていることになります。

DFL側は声明を発表し、今回の入札は適切に実施されたこと、もしDAZNが法的手続きをとったとしても、こちらが有利な立場であることを強調しています。


DAZNに銀行保証を求めた背景として、DAZNが放映権料を滞納しているのではないかという報道も出ています。今年6月には1.27億ユーロが各クラブに分配される予定でしたが、4,700万ユーロに減額されるとのこと。差額の8,000万ユーロのうち、5,000万ユーロをDAZNが滞納しているとされます。もっとも、これだと他の業者も滞納していることになりますが。

現時点で入札のプロセスは中断しており、2回目の入札がいつ行われるかはめどが立っていません。他のパッケージについても、どれが1回目で決着し、どれが2回目に持ち越されたのかは分からない状況です。


ただ、DAZNが現在ひとつのパッケージのみを保有していることと、これだけ強い姿勢を示していることを鑑みれば、7個のパッケージのうち、1部リーグを対象にした4個(A~D)についてはすべてSkyが落札する方向になるものと考えられます。前回までは1社独占が認められていませんでしたが、今回は規約が改定され認められるようになりました。

ブンデスリーガでは、投資会社からの出資受け入れをめぐってサポーターの抗議活動が繰り広げられ、断念に追い込まれています。ですから、放映権料の底上げは必須なのですが、それでもDAZNを閉め出す形になったのは根深いものがありそうです。

【お知らせ】現在コメント機能が使えない状態です。感想・意見・誤情報のツッコミ等ございましたら、筆者のX(旧Twitter)までお願い致します。 @flower_highway

0コメント

  • 1000 / 1000