EURO、フランスで半数の試合が放送未定。

何度かお知らせしているEURO2024の放送局リストですが、ここに記載されている国でも全試合が生中継されるとは限りません。さすがに国ごとの中継をすべて把握することはできませんが、一部の試合のみの中継であったり、また生中継ではなくディレイやハイライトが含まれる可能性があります。

日本ではこれまで全試合の生中継が実現してきましたし、今回もそれが期待されているわけですが、そうなると放映権料もフルスペックになることを理解する必要があります。一部では噂話も流れているとも聞きますが、正式発表がありましたらこちらでも速報予定です。

前置きが長くなりましたが、フランスでは現時点で全試合の生中継が決まっていません。フランスでは民放地上波のM6とTF1が共同で放映権を購入し、全51試合中25試合が無料で生中継されることが決まっています(M6が13試合、TF1が12試合)。放映権料は2社合計で5,500万ユーロと報じられています。

これとは別に有料放送向けのパッケージがあり、こちらは全試合が対象となっているのですが、こちらがまだ決まっていないのです。

前回のEURO2020(開催は2021年)は、無料放送(23試合が対象)は今回と同じくM6とTF1が共同購入し、有料放送(全試合が対象)はbeIN Sportsが購入しています。金額は前者が5,000万ユーロ、後者が3,800万ユーロと推定されています。

つまり、今回は無料放送分については増額を勝ち取った一方で、beIN Sportsが降りてしまったという形になっています。フランス国内のメディアによると、beIN側は前回の半分にも満たない1,500万ユーロを提示したとか。

フランスでは、今シーズン限りで契約が切れるリーグ・アンについても次の放映権が決まっていない状況です。beIN Sportsはフランス国内向けの放映権の20%と、国外向け放映権を保有していますが、前者については更新の意志を見せておらず、後者についてはすでに他社との契約が進んでいる状況です。

ご存知の通り、beIN Sportsはカタールの放送局であり、また会長はPSGのオーナーでもあるわけですが、リーグ・アン、そしてフランスのサッカーにあまり将来性を感じていないということなのでしょうか。それとも、予算をなるべく節約しようと粘っているだけなのでしょうか。