【速報】DAZN、クラブW杯を無料配信。FIFA+を統合へ。
2025年に新たなフォーマットで開催されるFIFAクラブワールドカップについて、FIFAはDAZNとグローバルでの独占放映権契約を結んだと発表しました。まずは、12月6日 3時(日本時間)に開催される組み合わせ抽選会から配信が開始されます。
DAZNは全63試合を無料配信するとしています。また、DAZNには各国の無料放送局にサブライセンスする権利も付与されています。放映権料は10億ドルと推定されています。これだけの規模の大会をグローバルで、かつ無料配信となるとインフラ面では相当な不安が出てきますので、きちんとサブライセンスを売らないといけませんね。
さらに、この契約には「FIFA+」をDAZNのプラットフォームに統合する、という内容が含まれています。時期については明言されていませんが、遅くとも来年6月の本大会までには実現するのではないでしょうか。
DAZNが放映権を購入するという話は、この前日にイギリスの「The Times」が先行して報じていたようです。残念ながら有料のため中身を読むことはできませんでしたが、放映権の販売に苦戦しているFIFAにサウジアラビア資本が手を差し伸べる、という内容だったそう。これだけでは記事にはできなかったので、後出しになってすみませんが、そういう報道があったという事実を伝えておきます。
クラブワールドカップの放映権についてはセールスの不調が伝えられていました。Appleと交渉していたものの、FIFAの希望額は40億ドルなのに対し、Appleの提示額は10億ドルだったと報じられており、破談しています。
その後、従来通り国単位で入札を実施する方針に切り替えましたが、具体的な契約の話がこれまで聞こえてきませんでした。その裏で今回の交渉が進められていたことになります。
サウジ資本とDAZNの接近は、最近の「リヤド・シーズン」興行の配信などから一目瞭然ですが、サウジの投資ファンド・PIFがDAZNに10億ドルの出資をするという報道がありました。両者ともこの報道を否定していますが、今回の契約もたまたま(?)10億ドルと報じられており、この話が再燃することになりそうです。
さすがに現在のDAZNに10億ドルを気前よくポンと出せる余裕はありません。さらに無料配信するとなると、広告収入だけでペイすることはまず不可能です。ですから、この資金は実質的にサウジ資本から出ていると考えたほうがよいでしょうし、その先の計画も存在するものと思われます。現在は無料で提供されている「FIFA+」ですが、一部課金が導入される可能性は充分に考えられます。
また、FIFAは「FIFA+」のサービス拡大を目的として、最大で20億ドル規模の資金調達を検討していると報じられています。ここでも中東マネーの存在が注目されていました。
「FIFA+」のルーツはmycujooというサッカーに特化した配信サービスです。それをEleven Sportsが買収した後に、FIFAとの提携が始まり、FIFA+としてリニューアルされました。その後、今度はDAZNがEleven Sportsを買収したため、DAZNとFIFA+はもともと密接な関係にあったと言えます。
当ブログでは「DAZNとサウジの暗躍」なる陰謀論(?)めいたことを書いたのですが・・・まぁ当たりですね。いや、別に陰謀論ってほど根拠が薄い話ではなく、これまでの流れを追っていれば充分推論できるものとは思いますが。
さて、40億ドルの放映権料を目論んでいたFIFAにとっては、結局10億ドルで妥協することになったわけです。この大会が成功するのかどうか微妙な情勢になったと言えるでしょう。以前は参加クラブに5,000万ユーロの出場料が支払われる・・・といった話もありましたが、出場料や賞金がどうなるのかは今後明らかになっていきます。
この前日、2026ワールドカップのスポンサーであるバンク・オブ・アメリカがクラブワールドカップでもスポンサーになると発表されています。また、「バドワイザー」などで知られるビール会社のABインベブと、家電メーカーのハイセンスも名を連ねていますが、3社だけでは到底足りません。ここもサウジが出てくるんですね・・・という感じです。
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