メキシコFOXが未払い連発。NFL・プレミアも解除。
メキシコのFOX Sportsが、ここ数か月で放映権料の未払いを続出させており、次々と権利を失っているようです。
ディズニーがFOXのエンターテインメント部門を買収したことにともない、ディズニー傘下のESPNと事業が重複するFOX Sportsについては、独占禁止法との兼ね合いもあって整理されました。メキシコのFOX Sportsも地元のメディアグループに売却されています。
昨年、アメリカのFOX本社が買い戻しに動き、両者が合意しました。政府当局も承認したとのことですが、何らかの事情で取引が停滞しているようです。これによりキャッシュフローが悪化していることが今回の事態につながっています。
昨年12月にはNFLの放送がストップしました。そのため、メキシコのNFLファンは代替手段としてDAZN経由で「NFL Game Pass」を契約する必要に迫られたとのことです。
今年に入ってからも、北中米のクラブ王者を決める大会である「CONCACAFチャンピオンズカップ」について放映権契約が取り消されています。
さらに、最近になってプレミアリーグの放映権も取り消されたとのこと。FOXは今シーズンからWBDと共同で4年契約を結んでおり、放映権料は年間5,000万ポンド程度と推定されているとか。もし両社で放映権料を折半していると仮定すれば、4年間で総額1億ポンド相当が消えたことになります。
メキシコにおいては、今シーズンまで放映権を獲得していたParamountが1年前倒しで撤退。それをFOXとWBDが引き継ぎ、次期サイクルの3年とあわせて4年契約を結んでいます。これは、SPOTV NOWが1年残して撤退した日本のケースと類似しているということで、以前当ブログでも取り上げました。
自国のサッカーリーグ・リーガMXにおいても、FOXと契約を結んでいるパチューカなどいくつかのクラブが撤退したと報じられています。先日取り上げた通り、リーガMXは放映権の一括管理に向けて動いているところですが、現時点ではまだ個別管理となっています。
そして、今後問題となってきそうなのが、開幕を目前に控えたF1です。FOXは今年(2025年)まで契約がありますが、風前の灯火です。メキシコ人ドライバーのセルジオ・ペレス選手は昨年限りでF1から離れており、踏んだり蹴ったりといったところでしょうか。
0コメント