DAZN、NZでオールブラックスと交渉か。

ニュージーランドの新聞「The New Zealand Herald」によると、ニュージーランドのラグビー協会が、2026年から始まる新たな放映権契約の次の相手としてDAZNとの交渉を進めているとのことです。


残念ながら元の記事は有料のため、要約と解説を掲載しているSportsProの記事のリンクをあわせて貼っておきます。

https://www.sportspro.com/news/new-zealand-rugby-all-blacks-dazn-sky-broadcast-rights-talks-february-2025/

現在の契約はSky NZと結ばれており、放映権料は年間1.1億NZドル(約93億円)だと報じられています。しかし、協会にとって誤算だったのは、Skyの競合であった「Spark Sport」が撤退してしまったこと。これを受け、Skyの提示額は8,500万NZドル(約72億円)に下がってしまったそう。競争がなければ相場はあっという間に下がるのです。

ラグビー協会のピンチはそれだけではありません。財政が赤字に陥っているのに加え、メインスポンサーであるイギリスの石油化学大手・INEOSが2027年まで残っている契約を破棄すると通達してきたのです。


INEOSはF1のメルセデスや、イギリスの自転車チームのスポンサーになるなどスポーツ界に多額を投じていますが、一方的に整理対象とされたラグビー協会はたまったものではありません。直ちに法的措置をとったとのことですが、関係はすっかり冷え切っています。

DAZNは、昨年8月にニュージーランドで欧州CL/ELの放映権を購入し、市場への進出を開始しています。その時点ではなぜニュージーランド?とも思ったのですが、昨年末にオーストラリアのFoxtelを買収したことで、オセアニア市場の開拓という意図が明確になってきました。


ラグビー協会にとってもSkyの競合が登場したことは渡りに舟といったところで、なんとか放映権料の減額を食い止め、あわよくば増額に転じたいところです。もちろん、DAZNはあくまでも駆け引きの材料にすぎず、Skyと元サヤに戻る展開もあり得るでしょう。

今後のシナリオとして、DAZNがFoxtelに続いてSky NZも買収するという選択肢も考えられます。確かにSkyとFOXは同じ系列のブランドなのですが、Foxtelの親会社でもあったニューズ・コーポレーションは以前Sky NZの株式を売却しており、現在資本関係はありません。


Sky NZは上場会社でもあり、買収するにはTOBの手続きが必要だと考えられます。ハードルは非常に高いと言わざるを得ません。

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