MLB、27球団がストリーミング対応。

旧Bally Sports(現在はFanDuel Sports Network)の破綻処理に端を発した、アメリカにおけるRSNの再編劇。これは「コードカッター」と呼ばれるCATVを解約する視聴者が増加したことで、業界構造そのものが変化せざるを得なかった事例と言えます。


これまでCATVを重視してきたMLBの各球団ですが、ここに来てストリーミングへの移行が急速に進んできました。今シーズンは全30球団のうち、27球団がローカル市場向けにストリーミングで試合を視聴できる手段を提供しています。(昨年は13球団)

今年から新たに配信を開始する14球団と、まだ配信に対応できていない3球団のリストは以下の通りです。


  • FanDuel Sports NetworkとAmazonの提携によるもの
    • アトランタ・ブレーブス
    • ロサンゼルス・エンゼルス
    • マイアミ・マーリンズ
    • セントルイス・カージナルス
    • デトロイト・タイガース
    • タンパベイ・レイズ
    • カンザスシティ・ロイヤルズ
    • ミルウォーキー・ブリュワーズ
  • NBC SportsとMLBの提携によるもの
    • オークランド・アスレチックス
    • サンフランシスコ・ジャイアンツ
    • フィラデルフィア・フィリーズ
  • RSNが自ら配信を手がける
    • シアトル・マリナーズ (ROOT SPORTS Stream)
    • ロサンゼルス・ドジャース (SNLA+)
  • 球団が独自に配信業者と契約
    • テキサス・レンジャーズ (Victory+など)
  • 現時点で配信に未対応
    • ワシントン・ナショナルズ
    • ボルチモア・オリオールズ
    • ヒューストン・アストロズ


ナショナルズとオリオールズは、合弁で設立した放送局・MASNをめぐって長年対立関係にありましたが、最近になって和解が発表されています。ナショナルズは今年限りでMASNを離れることが決まっており、両球団ともに身動きがとりやすくなるものとみられます。

アストロズはNBAのロケッツと共同で地元のRSN・SCHNを買収しています。こちらもタイミングを見計らってストリーミングを提供している可能性大です。


いずれにせよ、これまでCATVの1チャンネルとして、他のチャンネルと合わせて料金を支払ってもらっていたのが、ストリーミングだと直接課金に変わることになります。他のエンタメと比較して割高とされるスポーツにとっては試練の道となります。

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