EUROの放映権料もろもろ。
連日EURO特集のような感じですみません。正式発表あればすぐに速報を出せるよう準備しております。
今回はEUROの放映権料はいくらか、という割と根本的な話をするのですが、UEFAが出しているレポートで過去の大会については公表されており、前回のEURO2020(開催は2021年)については、総額で11.35億ユーロとなっています。当時のレートで約1,500億円といったところでしょうか。全体の収入は18.8億ユーロで、放映権料は60.3%を占めます。
1992年以降からの推移も載っていますが、30年間で60倍ほどに成長しています。WOWOWが放送を開始した1996年大会からは20倍ほどです。もちろん日本向けの放映権料も20倍になっているというわけではなく、新興国の人気が高まっている要素のほうが大きいわけですが、まぁ大変な負担ですよね。ここ数年は契約数も伸びていないのですから。
UEFAが公表している2023-24シーズンの予算によると、EURO2024では総額で約24億ユーロの収入を見込んでいます。前回同様、60.3%が放映権料からの収入であると仮定すれば、14.5億ユーロ(約2,450億円)となります。
ユーロ建てだと前回の約1.3倍ですが、円建てにすると円安が重なるため約1.6倍に膨れ上がります。繰り返しますが、日本の放映権料が1.6倍になるという話ではありません。ただ目安にはなります。
アメリカでは、前回2020の放映権料が1.15億ドル(約127億円)と報じられています。2024では放送局がESPNからFOXに移動し、2大会で総額3億ドルの契約を結んだとされます。1大会だと1.5億ドル(約230億円)となります。
フランスでは有料放送の契約がまだ結ばれていないことをお伝えしました。前回大会では、無料放送で5,000万ユーロ、有料放送が3,800万ユーロと推定されており、合わせて8,800万ユーロ(約116億円)となります。今回は無料放送分が5,500万ユーロとされていますが、果たして有料のほうはまとまるのか。こちらも決まりましたらお伝えします。
日本と同様なかなか決まらなかったタイでは、先日True Visionsとの契約がようやく発表されました。今回の金額は公表されていませんが、前回については3.1億バーツ(約11億円)だったとされています。
放映権料は入札や交渉によって国ごとに決まるため、日本とタイを直接比較することはできないのですが、時差が近いため条件は似ています。サッカー人気はタイのほうが上かもしれませんが、人口や経済規模では日本のほうが上であり、日本の放映権料もタイに近いか、あるいは上回る可能性は多分にあります。
タイも通貨安の影響を若干受けましたが、タイ・バーツはユーロに対して10%程度にとどまっています。日本円は30%近い円安です。まぁ、ここまで来た以上は開幕直前まで粘ってみたほうがよいのかもしれません。焦らずに待て。
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