【2026】今年注目の放映権
恒例の年頭予想なのですが、今年はあまり話題にするものがありません。昨年の記事において、2026年注目としていたワールドカップやF1などはすでに決着しています。ということで、今年は小粒かもしれませんが、以下について取り上げます。
AFC (2029~36年)
現在の権利者: DAZN
昨年12月から入札が開始されています。〆切は1月29日に設定されています。
今回の入札では、代理店と放送局(またはストリーマー)の両方が参加できるというのが大きな変更点です。こうなっているのは、ここ数年でグローバル規模のストリーマーがスポーツコンテンツを獲得し出したことと連動していると考えてよいでしょう。つまり、Netflix・Amazon・disney+・Apple TVといったサービスがまるごと権利を購入したいと言った場合に門戸を開いているわけです。
前回(2021~28年)は、FMA(Football Marketing Asia)が代理店になったことで大きく混乱しました。日本では交渉が膠着状態に陥り、AFCは日本向けの権利をFMAから電通に移すことを決定。DAZNが獲得し、テレビ朝日にサブライセンスを出す形でまとまりました。
その後、FMAも活動を停止。FMAの一部メンバーが離脱して、新たにAFG(Asia Football Group)という代理店が立ち上がりましたが、AFGの役目もここまでとなりそうです。
ただ、現状アジアという広大な地域において均一的にサービスを提供できる業者はいないでしょう。もちろん言語の壁もありますし、所得格差も大きいです。ですから、基本的には代理店が担当すると予想しますが、中東のbeIN Sportsとか、東南アジアのSPOTV NOWなど、特定の地域に強い業者は直接獲得できるかもしれません。
あと気になるのはESPNでしょうか。もともと東南アジアでFOX Sportsが展開していましたが、ディズニーによる買収によっていったん撤退。しかし、disney+がアジアへの展開を進めるにあたり、今度はESPNブランドを活用してスポーツへの再進出をはかっています。日本のdisney+でも近いうちにスポーツが配信される可能性は高いでしょう。
日本単独となった場合、第一候補となるのはDAZNの継続でしょう。Jリーグを抱える限りは持っておきたいコンテンツです。昨年包括提携を結んだドコモとの協力も得られそうです。
ただ、テレ朝へのサブライセンスは微妙かもしれません。テレ朝にとって日本代表戦はアイデンティティではあるのですが、ワールドカップの権利を逃しているのも事実です。レギュラー番組が好調な中で、割高な日本代表戦に固執する理由は薄れています。
欧州CL/EL/ECL (2027-28シーズン~)
現在の権利者: WOWOW
昨年、新しい代理店としてアメリカのRelevent Sportsを迎え、まずは欧州5大国で同時に入札が実施されました。また「グローバル・ファーストピック」というパッケージが新設されました。これもまたグローバルなストリーマーへの対応です。
その結果、Paramount+がイギリスとドイツで権利を落札。複数の国で同時に獲得する業者が現れたのはUEFAの狙い通りと言ってよいでしょう。その一方で「グローバル・ファーストピック」は不成立となっています。
今年はまずヨーロッパの周辺国で入札が行われ、次に他の大陸でも入札が進んでいくものとみられますので、日本でも年内には進展がみられるのではないかと予想します。
AFCと同様、グローバルとまではいかなくても、広域でサービスを展開している業者にとっては落札しやすい環境になっていきます。
すでにディズニーは欧州で女子CLの放映権を獲得しています。2026-27シーズンからの5年契約で、disney+で配信するとのことです。上述のAFCの話と組み合わせると、日本でESPNが進出し、その目玉コンテンツとしてAFCなり欧州CLなりを獲得するというシナリオは充分考えられることになります。
国内勢では、まずWOWOWの継続の可能性について検討することになりますが、年々状況が厳しくなっていることは事実であり、WOWOW単独で継続するのは難しいとみています。そうなると、昨年提携したドコモとの共同戦線がひとつの可能性です。すでにディレイ配信とはいえ、WOWOWはドコモ(Lemino)に対して欧州CLのサブライセンスを提供しています。
ドコモはDAZNとも提携していることはすでに記した通りで、ドコモを軸としたWOWOW・DAZNとの三社連合に発展することも考えられます。また、WOWOWの筆頭株主はフジテレビであり、他の民放各社からも出資を受けている関係にありますので、フジテレビが「FOD」で配信するといった展開もないとは言えません。
もちろんプレミアリーグなどの権利を持つU-NEXTも有力候補です。Netflixの名前も当然あがってきます。海外勢・国内勢が入り乱れた群雄割拠の時代に突入したと言ってよいでしょう。
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